看板娘と魚肉ソーセージ

それは昨日のこと。

露店でも眺めようかな、とふらふらダンバートンの広場に入っていくと。
「あっ、月さーん！　見て見て！　やっと手に入れたの！」
興奮気味のここみんの呼び声。
駆け寄っていった僕の目に映ったのは……とんでもない看板娘だったんだ。



「こ、これは……っ」
「あたし、ずっとニコニコ露店に憧れててっ」
「いやあの」
「ずっと探してたんですっ」
「ちょっと落ちつい」
「もうホント嬉しくって！　これでやっと！　念願のっ！！」
その割には顔が笑ってないっ！
……ってズバリ突っ込めなかった僕を、ヘタレと呼んでくれて構わない。


ニコニコ露店っていうのは、僕の知り合いのエルフっ子が出してた露店の看板名で。
まあ、ようするに、こうゆうことやってたワケだね。



それにしても、なんで草看板なんだっ。

そんな疑問を抱えつつ、うっかり他の仲間たちと自称：ニコニコ露店に腰を据えた僕。
そう、宴はここから始まったんだ……。

ご挨拶

初めましての方もそうでない方もこんにちは！
僕は、月笛（つきぶえ）という名のしがない吟遊詩人です。

普段はエリンっていう世界を放浪しながら音楽を奏でております。
吟遊詩人と言っても、まだまだ駆け出し。
当然、稼ぎの方も、食べて行くには到底届かないわけで……。


ここで語るのは、その日暮らしのひよっこ冒険者とその仲間たちが送る、冒険譚とも呼べないような毎日のお話。

クスクス笑いはもちろん、苦笑や爆笑も大いに誘うこと請け合い！　ホロリもあるかも？！

なーんてね。
適当なこと言っちゃってますけど、そこんところは適当に流していただいて。
皆さんが皆さんなりに楽しんでくだされば、それだけで僕は幸せですからねっ。


ゆるゆるとお話していきますので、よろしければお付き合いくださいませ┏○゛ﾍﾟｺ